袷の着物でも涼しく!長襦袢なしの暑さ対策アイデア

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春の京都、まさかの夏日予報。袷しかない私は焦った

春の京都では、思いがけず夏日のような気温になる日があります。
私が都をどりに行く予定を立てていた日も、天気予報では25度を超えるかもしれないという予報が出ていました。袷の着物しか持っていない私にとって、それは少し焦るような知らせでした。

調べてみると、私がいつも参考にさせていただいている着物Youtuberさん、インスタグラマーさんたちの中では、気温が20度を超えてくると袷でなく単にするというご意見の方も多くいらっしゃいました。

せっかくの挑戦なのに、気温のせいで諦めなければならない?

気づいた時点で単衣を仕立てる時間の余裕はありませんでした。

せっかく「都をどりに着物で行く」という目標を立てて、楽しみに準備をしてきたのに──
まさかの気温25度超えの予報。
「このままだと暑くて着物どころじゃないかもしれない……」
そう思うと、不安が頭をよぎりました。

これはもう、どうしても何か工夫を考えなければならない。大ピンチでした。あるもので何とか快適に着られる工夫を考える必要がありました。

和裁初心者の挑戦。涼しい半衿ジレを自作してみた

いろいろ調べた末にたどり着いたのが、「半衿ジレ」の存在です。うそつき衿といって衿のみをつけるような製品もあるのですが、これがずれやすいそうです。そこで半衿のついたジレタイプのものにすることで、衣紋がしっかりぬけて綺麗に着れるのだそうです。

せっかくなら自分でも作ってみたいみたいという気持ちが湧いてきます。
そこで、晒し生地を使って作ってみました!

手縫いで紹介されていたので手縫いでつくりました。制作時間は2時間程度でしょうか。(手縫いが苦手で遅いのです…)ミシンで作れば30分ほどで完成してしまいそうなくらい簡単でした。

うそつき袖もつくっておこう

ジレと合わせて作成したのがうそつき袖、つけ袖です。布を筒状に縫うだけで完成です。袖は着物に直接縫い付けてしまうパターンと、肌襦袢や肌着にくっつけてしまう方法もあります。

裾よけもないと心配。もんぺも作っておいた

上半身は半衿ジレでいいとしても、下半身は下着の上に着物では汗シミなどが心配です。そこでこれまた晒しで簡単に作れるモンペをYoutubeで探して作ってみました。

こちらはミシンで作りましたので、30分ほどで完成してしまいました。

当日のコーディネートと、着用後の反省点

いよいよ都をどり当日。その日の天気予報は晴れ、最高気温23度、最低気温8度でした。うん、これならなんとか袷を着られそう。準備をする中で最終的に選んだのは結局、市販の肌襦袢(ワンピースタイプ)+自作の半衿ジレ+自作のうそつき袖の組み合わせでした。
自作のもんぺでなく市販のワンピースタイプを着た理由は、自作ジレの肩にうそつき袖をつけるのでは裄が短すぎてしまったからです。

着用してみての感想は──涼しさは想像以上。着物も薄手の袷を選んだことで、室内でも暑さを感じることはなく、快適な温度でした。
長襦袢が一枚ないだけで、大変身軽に感じました。
ただし反省点もあり、付け袖の位置が悪かったようで、袖がずっともごもごして気になってしまったことはなど、改善の余地は感じました。

まとめ

これからの季節、袷しかお持ちでない方にとって、こうしたインナーの工夫は本当に役立つと思います。これから着物を楽しもうとしている方の、暑さ対策のヒントになれば幸いです。

※この記事でご紹介した経験は、現在連載中の「都をどりに向かう100日間」の中の一部(Day80頃)として、後日物語仕立てで再掲載する予定です。

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